Tezosとは?
『真なるデジタル国家を設立するために自らを統治している新しい分散型のブロックチェーン』ということをミッションにした。オンチェーンガバナンス機能を備えた次世代のスマートコントラクトプラットフォームです。
Tezosの特徴とEthereumとの違い
Tezosが、Ethereumなどのスマートコントラクトプラットフォームと違う点は、コミュニティ分裂するようなハードフォークを難しくするための仕組みがある点です。Tezosのトークンの保有者たちの多数決によって管理がされています。
Tezosのトークンの保持者がTezosというプラットフォームを管理し、半永久的に改善し続けるための意思決定をみんなでしてくことを目標に掲げています。
皆さんご存知の通り、ビットコインやイーサリアムやビットコインキャシュなどのハードフォークはコミュニティが分裂し、暗号通貨の価値が暴落するなどの大きな混乱を生みました。
Tezosは最初からそのようなコミュニティの分裂を避けるために、プロトコル改訂手続きがチェーン上に実装されていて、Tezos自体の存続が危ぶまれるような緊急時を除いてはハードフォークをしようとする場合、コミュニティの投票によって支持を得ることが必要になります。
この機能のおかげで分散的にハードフォークの決定できるので、公平性や透明性を保つことができます。
また、開発者たち個人がプロトコルのアップグレードの提案をすることもできて、その時に仕事の報酬をTezosプラットフォームに依頼することも可能です。
こうすることで、無償で働いたり寄付に頼ることなく、個人の開発者が長期にわたってプロトコルの改善に貢献し続けれるモチベーションになります。
現在、イーサリアムはProof of Work(POW)からProof of Stake(POS)に移行しようとしてますが、Tezosは非中央集権的なガバナンスを目的にLiquid Proof-of-Stake(LPoS)を採用しています。
LPosでは、POSを基本としつつも、トークン分の投票を誰かに委任することもでき、難しい問題の投票などを信頼できる人に任せることができます。トークンを委任できるだけなら一般的なDPoSまったく同じように思えますが、TezosのLPoSは委任者を8000まで認めてるので参入障壁が低く(Liskは101、EOSは21、Cosmosは100)流動的ですし、DPoSがどちらかというとスケーリングを重視しているのに対して、LPoSは非中央集権なガバナンスを重視しているなどの違いがあります。
プログラミング言語とFormal Verification
TezosはOCamというプログラミング言語で書かれています。OCamは東京大学の理学部情報科学科の学術的な研究でも用いられるなど、わかりやすくて、読みやすく、バグが少ないコードが書きやすいことに定評があります。スマートコントラクトにはMichelsonという言語が採用されていて、そのおかげでTezosに搭載されている『Formal Verification』という金融商品の取引が無効になるといった問題を限りなくなくすした上で正常に動かすことで、クレーム対応などの発生するコストを低減するために、スマートコントラクトを数学的に解析し、証明することが簡単にできるようになる機能の適用を容易にしてくれます。
Tezosは、以上のようなバグを最小限にするための対策を講じています。
報酬を受け取るには
Tezosでは、ブロック生成のことをベーキングと呼び、ベーキングをする人をベーカーと言います。ベーキングの条件はTezosを持っておくことで、Tezosを持っていれば誰でもベーキングをする権利が発生します。ベーキングの流れとして、ベーカーがブロックを生成するとランダムに選ばれた32名のエンドースメントが最新のブロックの検証を行って正しいとことが確認されたら承認されます。Tezosを持っているがベーキングはしたくないという場合でも他の保有者に権利を委託することができます。ベーキング報酬はTezosの保有量やベーカーの手数料など複数の要素があり、その時の状況によって変化します。ベーキングとエンドースメントを行うにはデポジットを5サイクルの間は(サイクル=4096ブロックのまとまり。1サイクル約3日かかる)預ける必要があり、これは不正行為を封じるためで、もし不正行為が発見されたらペナルティとしてデポジットが没収されます。
どんなプロジェクトがあるのか、どんなものが今後実装されそうか
通常の暗号通貨の取引では、トランザクションを全世界にブロードキャストする必要がありますが、これにはプライバシーの問題があり、プライバシー保護のためにTezosにZcashのゼロ知識証明のような技術を組み込むことも視野に入れられています。
Dappsは、保険金請求などを自動化する分散型保険市場TezsureやP2PレンディングプラットフォームSkyNetなどがあります。
他にも、世界で初めて認定されたブロックチェーン訓練プログラムを提供する教育機関であるKingslandと提携して、Tezosのカリキュラムをスタートさせて1000人規模のTezos開発者を育成して、さらなるエコシステムの成長を目指しています。
Tezos用語
Baking(ベーキング)
Tezosのブロックを生成する行為。ベーキングを行う人はベーカーと呼ばれる。
Endorser(エンドースメント)
ベーキングによって生成されたブロックを検証し、正しければそのブロックを是認する役割を担ってる。エンドースメントは32名ランダムに選ばれる。
Cycle(サイクル)
4096ブロックのまとまり。1サイクルは約3日かかります。
Roll(ロール)
ベーカーになるのに必要になるTezosトークンの最小単位。ロールが増えるほど報酬を得る機会が増えます。
デリゲート(委託)サービス
Tezosの保有者は、デリゲートサービスにベーキングを委託にして保有量に応じた報酬を得ることができます。
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